京極れきし再発見 24

  鞍馬口 と 鞍馬街道
  鞍馬口から鞍馬へは、今も1本の道で行ける
  


  大正元年の地図でみる鞍馬街道
  下鴨村から御泥ヶ池へ、家一つない田んぼの中を進む。
  鞍馬街道から京の町に入るには、出雲路橋から鞍馬口
  に入るルートと、葵橋から出町に入るルートがあった。



 出雲路橋の西詰に立つ
 鞍馬口の碑



 
 「鞍馬口」(出雲路橋)が京都市街から「鞍馬」(をへて若狭)へ向かう出入口であるこ とは、その名前から明らかです。とは言うものの、今の町並みから見ると、なぜここが 「鞍馬」への出入口になるのか不思議です。

 しかし、古い地図を見ると、鞍馬口は旧市街の最北端であり、ここから下鴨村の田ん ぼの中を、鞍馬街道が北へ向かって伸びているのが分かります。現在ではたくさんの 道路が出来て分かりにくくなっていますが、この街道はしっかり残っていて、鞍馬口と鞍 馬は今も1本の道で繋がっています。

 出雲路橋を渡って鞍馬口通を東に進むと、下鴨本通に出る手前で、南北の通りに突 き当たります。この南北の通りが「鞍馬街道」(今の下鴨中通)です。街道を北へ行く と、北大路通の「府立大学前」に出て、この先は府立大学やコンサートホールの前の道 路となります(ここは真っ直ぐに整備されています)。北山通を越えてさらに進むと、深 泥ヶ池の横から、円通寺の前を通り、二軒茶屋を経て、鞍馬へ続きます。

2006年4月


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