京極れきし再発見 47


  寺町通の川と橋


庭園に残る橋板(十念寺)


門前に残る橋(出町妙音弁財天)


 大正時代頃まで、寺町通に沿って川が流れていたことを、以前に紹介しました。この 川は、御霊神社から相国寺に向けて流れていた今出川(中川、京極川)から分かれた 流れでした。
 この川に架かっていた橋が2ヶ所に残っています。

 その1つは、十念寺の本堂の前にあります。枯山水の庭に橋が2つ作ってあります が、これは十念寺の門前に架かっていた橋の橋板を移したものです。一方の橋には、 小さな橋柱が一緒に移されており、ここに天保六年(江戸末期)の年号が入っていま す。

 もう1つ、橋が完全な形で残っているところがあります。寺町通を下った川は、今出川 通を東に曲がり、一部は河原町通を南下し、一部は出町妙音弁財天の前を通って加 茂川に流れ込みました。橋は弁財天の鳥居の前に残っています。この橋には明治四 十二年の年号が入っていますが、川が流れていたのは大正時代頃までなので、実際 に橋として機能していたのは短い間です。

2008年7月


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